雛人形のガラスケース修理事例
もうすぐひなまつり、年が明けたと思ったらすぐ春になりますね。
ところで先日、某運送会社様からのご依頼により、雛人形の正面のガラスケース修理を致しました。運送中に割れてしまったようです。雛人形のガラスケースは2mm厚みなので、わりと簡単に割れてしまいますよね。
当店の場合、雛人形のガラス修理依頼は1年に2〜3回ほどしかありません。お客様も、「小さい仕事ですみません、おたくに持っていきますから修理して頂けませんか?」と気を使われてですから、遠慮してご依頼があまりないのかも?しれません。
そもそも、雛人形のガラス修理はしません、というガラス修理屋さんも少なくないのではないでしょうか?
何も、ガラスにこだわる必要もありません。DIYでの修理では、透明のアクリルなどで代用するのも良いと思います。ガラスでも、アクリルでも交換手順はだいたい同じなので、雛人形のガラス修理をご紹介したいと思います。
雛人形のガラス交換手順
まずケースを紐で簡単にくくり、固定してから天板を外します。天板は当て木をしてトンカチで叩くと天板が外れます。

天板が外れたら、ガラスが割れた箇所のケースの1面を外します。
外したケースをひっくり返すと、押し縁がタッカーでとまっていますから、スクレーパーを押し縁とケースの間に入れて、押し縁を割らないように外します。

タッカーの針がケースに残るため、ネジザウルスで針を掴んで引っ張ります。

押し縁が取れることでガラスが外れます。

新しいガラスを既存ガラスと同じサイズにカットして、入れ替えます。

押し縁を入れるときは弓なりにして入れ込みます。タッカーがあればタッカーで、なければ錆びにくいステンレス釘で固定します。

ステンレス釘はπ1.2mmの長さ10mmにしました。意外と硬くて入らないので、釘を打ち込む前に、ドリルでπ1mmの穴あけをしておくと、トンカチで叩けば釘も入ります。

ちなみに、隠し釘は折れ曲がるので、平の釘がオススメです。

ガラス交換したケースを嵌め込み、天板を付けたら修理完了です。
以上、雛人形のガラス修理手順でした。何かの参考になりましたら幸いです。