下関市にてLAのMIWAのPRカギ開けを行ないました。といっても、こちらのカギは簡単に開けられないハイセキュリティなカギですから、ピッキングでは開けられません。
でも、シリンダー回りに何やら貼り付けたような隙間隠しスペーサー金具がありましたので、ひょっとしてバイパス解錠(カム送り)ができるタイプかな?と思いましたが、スペーサーを剥がすとまた貼るのも面倒ですし、一瞬で開けるとお客様が管理会社さんに文句を言いかねない雰囲気がありそうな方だった為(失礼)、ドアスコープから特殊解錠しました。
幸い、防犯サムターンでもない普通のサムターンでしたので、10分ほどで解錠致しました。普段は防犯サムターンや、MIWAのPMK、HPDの箱錠以外は秒殺なんですけどね。。な~んか、やたらサムターンが固くて、少々力任せに開けてしまいました。
本来、解錠に力は入りません。適切な角度でピンポイントでサムターンを引っかければ、サムターンは回ってくれます。ですが、例えば今回のようにカギが引っかかるからといって、カギ穴やデッドボルトやラッチに満遍なくクレ556を挿していると、かえって油は固まり開閉しづらくなります。カギが引っかかりはじめたら、シリンダー内のピンが摩耗しているので、カギ折れしないように早めにシリンダー交換を行ないましょう。
応急処置としては、カギの溝を鉛筆でなぞると多少滑らかになりますよ。とにかく、クレ556をカギに挿すのはダメですよ。

お客様が使用されていたMIWAのPR錠ですが、ディンプルキーの中でもカギ折れやカギが引っかかるという問い合わせをよく頂きます。これよくあるんですよ。なので、シリンダーを交換する際は違うディンプルキーが良いですよ。カバエースとか。

マンションのカギはLAタイプが多いですね。ロサンゼルスじゃないですよ、シリンダーの型番のことです。シリンダーの種類やドア錠のタイプを分類するものです。他にはビスを外してカラーを回してシリンダーを外すLSPタイプや、カギを差した状態でカラーを回して外すBHタイプなど、たくさんの種類の型があります。同じ見た目のシリンダーでも、型が違えば取り付けできないのはカギ交換のややこしいところです。
LAは、写真のようにドア側面の錠ケースにぴんが4本差し込んでいて、それを細いマイナスドライバーの先を引っかけるとぴんが抜けてシリンダーも外せる仕組みです。
ちなみに、フロントケースにLA.MAと刻印があるのはバイパス解錠ができるので危険です。新しい錠ケースに交換しましょう。LAのシリンダーは引っ張ると上部に隙間ができますから、そこにハリガネを通して錠ケース(カギのロックを行なう本体)に直接アクセスしてちょちょいと解錠すれば、5秒で開けれます。
よくシリンダーまわりにスペーサー金具を入れて対策したようなマンション多いですけども、それ本気で意味あると思います?て感じです。慣れた泥棒に狙われたら一瞬であきますよ。かつて警察庁から注意喚起があったほど危ない錠ケースです。すぐに交換しましょう。
但し、MA刻印にアンダーがあれば、バイパス解錠に対策した錠ケースになっていますから、大丈夫ですよ。

はい、PR錠からカバエースにカギ交換が完了しました。カバエースは持ち手が青いのが特徴で、カギも小さくポッケやカバンに入れやすいんです。勿論、防犯性も良くお値段もディンプルキーの中では手が出しやすい価格帯です。製造元はスイスですが、日本でもドルマカバジャパン株式会社(旧・日本カバ株式会社)が総代理店になって市場向けに正規代理店を通じて販売されているシリンダーで、防犯面で信用のおける良いカギですよ。注:別にメーカーの回しものではありませんよ。
MIWAのPRより断然スムーズに差し込みできるカバエースになり、お客様に大変喜んで頂けました。
ちなみに、マンションやアパートのカギ交換は、逆マスターキーといって、各住戸の個別の鍵では開けられない共用部分(エントランスやゴミ置き場など)の鍵を一括で開けられるキーになっている場合がありますから、そういったキーを使用している場合は管理会社に伝えてカギ交換してもらいましょうね。
住宅やマンション、アパートのカギ開けなら当店にお任せくださいね!